日本でも最近耳にするようになった婚前契約書。
それまではハリウッドスターとか莫大な財産を成している人の特別な契約と思われていました。
しかし、婚姻年齢が高くなりつつある日本では財産に関する取り決めだけでなく、家事や子育てについても双方の確認書的な役割として作成するカップルが増えました。
もちろん財産分与について法的効力を発揮させるためには、公正証書を作成したり弁護士立ち会いの元、法的監修を依頼する必要があります。
今回、結婚相談所しあわせのランプの自社会員様同士のご成婚にあたり、婚前契約書の作成を依頼されました。
先述したように、法的効力を発揮する書類を私が作成するのは困難を極めます。
しかし、今回作成した婚前契約書は結婚前の双方の気持ちを具現化して明記することで
『こんなハズではなかった』
とならないように記しました。
内容は双方に聴取した事項をわかりやすい文章で作りました。
家事分担やお金のルール、親戚とのお付き合いやライフスタイル、仕事に至るまでの詳細な内容です。
20代の結婚は今後2人で作り上げて一緒に成長していきます。
しかし、50代の新婚さんはそれぞれの譲れない点や大切にしたい事もハッキリしています。
一緒に楽しむ部分と、今までの楽しみ方を継続する部分を明確化することで、あらぬ誤解やすれ違いを避けるのです。
また今までの人生で蓄えた財産についても、万が一の事があったときに大きなトラブルにならないように事前に取り決めておくのが安心材料にもなるのです。
婚前契約書は、これからの結婚生活への意識を共有する意味です。
決して離婚を前提にした結婚だから作るものではありません。
今までの人生も大切に捉えるからこそ作る大人の契約書と言えるでしょう。
今回は、ご成婚のお祝いの会食時に確認し合って署名捺印をしてそれぞれが保管するという形で成立としました。
何度も言うように法的な効力はありませんが、新郎と新婦の両人が互いに事前に聞きにくいことも明確にしたことで、とてもご満足して晴々とした表情で、今後に予定している入籍やお引っ越しの段取りの打ち合わせをなさっていました。
今回の婚前契約書の作成のように、ご結婚後もお二人の生涯の応援団長としてしあわせを見届けて行きます。
ケースによっては専門家をご紹介することもありますが、可能な限りのサポートやお付き合いをさせていただけるのが私の楽しみです。